目次
医学部受験と予備校選び
医学部受験をする上で重要になってくるのが予備校選びです。
授業だけでなく、学習の方針を指導してもらったりとありとあらゆる面で予備校は関わってくるため、予備校選びが受験の結果に直結すると言っても過言ではないくらいです。
ですが、予備校を選ぶ際にみなさんは何を参考にされているでしょうか?家からの距離、学費などさまざまな要素があるかとは思いますが、一番気になってしまうのは合格率や合格実績ですよね。
何人が合格!といううたい文句にはついつい惹かれてしまうものですが、合格実績だけで医学部予備校を選んでしまうと予備校が自分に合わず、思うように成績が伸びなかった…ということも起こりえます。
そこで今回は正しい予備校の選び方、そして主要な医学部専門予備校をいくつかピックアップして比較していこうと思います。
医学部予備校の選び方
ここからは実際にどのようなポイントに注目して医学部専門予備校を選んだらよいかということについて紹介していきたいと思います。
どのようなカリキュラムで指導しているか
医学部予備校選びでまず大切なのはどのようなカリキュラムで指導しているか?ということです。
それぞれの予備校のHPにはカリキュラムの特色、講師陣のあいさつなどが書かれているため、そちらをチェックしてみてください。
予備校によってカリキュラムは千差万別で、河合塾や駿台のような大手大学進学予備校は集団指導を行う予備校や、メビオや富士学院のように少人数~個別の授業を行っている予備校もあります。
実力派の講師のハイレベルな授業を受けたいのなら大手予備校、基礎や苦手科目をじっくりと教わりたいという方なら少人数制の予備校といったように自分の性格に応じて選ぶ予備校を決めるのがおすすめです。
特に少人数制の予備校ではクラス分けを行っていることも多く、自分のレベルに合わせた指導を受けることができます。
大手の予備校ですと人気講師には質問の列ができてしまうこともあり、時間がとられてしまうことも多いのですが医学部専門予備校ですと質問もスムーズに行うことができるでしょう。
また、予備校によってはオンラインでの個別指導が可能なところもあり、かなり柔軟に対応してもらうことができます。
合格率はどうか
選ぶべきポイントの一つとして、冒頭ではやや否定的に書きましたがやはり合格実績は外せません。
こちらも各医学部予備校のHPにその年の合格実績、合格率が記載されていることが多いです。
ここで注意してほしいのが、数字にとらわれすぎてはいけないということです。
合格実績では1人の受験生が複数の大学に合格した場合、そのすべてを実績として載せていることがほとんどです。
また、季節講習のみ受講した受験生の分も実績に含めていたりする予備校もあるため、合格率だけで予備校を判断するのは危険です。
特待生制度を設けている予備校ではもとから十分な実力を持った生徒が合格者数を稼いでいることもあるのでその点も注意が必要です。
あくまで参考にとどめておくようにしましょう。
予備校の口コミ、評判はどうか
その予備校に通っていた生徒の口コミも予備校選びの参考になると思います。予備校の合格実績と同じページに合格者の体験談が載っていると思うので、予備校の授業や講師について雰囲気を知ることができます。
基本的に予備校のHPには良いことを書いた口コミしか載っていないため、外部のサイトを見ることで予備校の悪い面も知ることができます。
学習環境は整っているか
授業だけでなくちゃんと勉強に集中できる環境が整っているかということも重要です。特に校舎の近さ、チューターの評判、自習室は要チェックです。
予備校によっては受験生一人ひとりに専用の机が用意されているところもあるほどです。
校舎の近さ
校舎が自宅からどのくらい近いかというのは一年間予備校に通う上でとても大事です。ですがもし近くに予備校がない場合、寮がある予備校がおすすめです。
管理人さんや寮母さんがいる寮であれば食事を用意してくれることも多く、しっかりと勉強に集中することができます。
また同じ目標に向かって努力する友人ができることでモチベーションを保つことも可能です。
受験ではモチベーションの低下による中だるみが怖いので、よい友人ができることは大きなメリットとなります。
チューターの評判
各予備校には受験生の志望校決めや学習の方針を指導してくれるチューターという人がいます。このチューターの評判も予備校決めの参考となるでしょう。
優秀なチューターは生徒の成績からもっとも合格可能性が高い大学を見つけてきたり、学習面だけでなくメンタル面でもサポートをしてくれたりと合格に向けて大きな助けとなること間違いなしです。
自習室
授業以外の時間を過ごす自習室は大きく学習効率を左右するでしょう。どのくらいの席が用意されているか、雰囲気はどうかという点に注目しておくと良いかと思います。
予備校で体験授業などを行っている際は参加し、自分の目で自習室を確認することをおすすめします。
各医学部予備校の比較
ここまでは予備校を選ぶ際、どのような点に注目すればよいのかということについて紹介していきました。
ここからは主要な医学部専門予備校をいくつか例に挙げ、それぞれについて比較していきたいと思います。
メディカルラボ
一つ目に紹介するのはメディカルラボです。
医学部予備校の中ではかなりの大手であり、予備校間の医学部合格者ランキングでは常に上位にいます。
日本全国に校舎があるため、通いやすいのも特徴です。
カリキュラムとして「完全個別主義」というものを掲げており、受験生ひとりひとりの学習状況を詳細に把握し、その上で個別にカリキュラムを作成、指導しています。
そのため、授業も1対1の個別指導を行っており、受験生のペースに合わせて授業は進んでいきます。わからない箇所があればその場で確認することができるため、授業の学習効果は非常に高いものとなっています。
一科目からのコースもあるようですので、何か苦手な科目だけはメディカルラボで、という使い方もよさそうですね。
富士学院
次に紹介するのは富士学院です。2022年度は医学部医学科専願者の合格率が57.3%となっており、所属する受験生の2人に1人以上が合格しています。
特徴として、少人数制の授業と個人指導の併用ができることが挙げられます。
自分の苦手な科目、志望校で配点が大きい科目は個人指導にするなど、フレキシブルにカリキュラムを組むことができます。
対策がしづらい推薦型選抜の指導にも対応しており、学力以外の試験対策もバッチリです。
YMS
YMSは特に私立医学部に強い医学部予備校です。私立医学部の大学別模試を開催しており、予想の制度が高いと口コミでも評判です。
授業は集団授業が基本となっています。
YMSは41年以上の指導実績から得られた情報を元にして学習効率の高い授業を行っているため、毎年高い合格率を誇っています。
YMSの特色として、「医のアート」という授業を行っていることが挙げられます。
これは医療者としての心構え、素養を高めるための授業で、ボランティアや病院見学、医師の講演などを体験することができる授業となっています。
受験生のうちから医療に触れることで学習へのモチベーションも高まりますし、授業で行われる討論を通じて自分の意見を話す練習にもなるでしょう。
医のアートを通して自分の意見を持つこと、そしてそれを人に伝えることができるようになるため、面接や小論文の力が一年を通して徐々についていきます。
付け焼刃の面接対策ではないので本番でもしっかりと実力を発揮することができることがYMSの二次試験合格率の高さにつながっているのだと考えられます。
まとめ
今回は医学部予備校の正しい選び方、そしておすすめの予備校についていくつか例を挙げて比較していきました。まとめると、
- 合格率だけで予備校を選ぶのは少し危ない
受験生からすると〇人に1人が合格!と言われるとついついそちらの目が行ってしまいがちですが、カリキュラムや口コミなどもしっかり確認し、自分に合った予備校かを確かめた上で選ぶようにしましょう。